【理学療法国家試験解説】酸塩基問題

酸塩基問題をperfectにするための3STEP

ポイント
STEP.1
酸なのかアルカリなのか覚える
酸性の物質、アルカリ性の物質を覚える
STEP.2
アシドーシス、アルカリローシスとはなにか理解する
pHの基準を覚え、アシドーシス、アルカリローシスとはどのような状態か理解する
STEP.3
疾患・症状と物質の増減の関係を理解する
症状・疾患によって何性の物質が、増えるのか減るのかを理解する
完璧

酸性、アルカリ性のもの

酸性の物質、アルカリ性の物質を覚えていきましょう。

酸塩基問題で出題される物質は

<二酸化炭素、胃液、ケトン、尿、腸液>の5つ!

酸性の物質:二酸化炭素、胃液、ケトン、尿
アルカリ性の物質:腸液

腸液だけアルカリ性の物質なのです。

pHの基準、アシドーシスとアルカリローシスとは

人間はpH7.4が正常です。

体内にある酸性の物質とアルカリ性の物質の

バランスによってpH7.4なっています。

アシドーシスとアルカローシス

アシドーシスとはpH7.35以下になっている状態で

酸性の物質が増えるか、アルカリ性の物質が減っている状態です。

てっちー

酸性の物質が増えるかアルカリ性の物質が減るかの2通り

アルカローシスとはpH7.45以上になっている状態で

アルカリ性の物質が増えるか、酸性の物質が減っている状態です。

てっちー

アルカリ性の物質が増えるか、酸性の物質が減るかの2通り

疾患で何が増えるか、減るかを考える

国家試験には二酸化炭素が減るなど

直接的な表現は出てきません。

「呼吸不全ではアシドーシスになりますか?」

のように出題されます。

したがって、問題を解くためには

疾患と何が増えるか、減るかの結びつきが大事になってきます。

では実際に、疾患と酸性、アルカリ性の増減を結びつけていきましょう。

呼吸性アシドーシス
  • 呼吸不全→二酸化炭素(酸)吐けない→酸性増える
  •  co2ナルコーシス→体内に二酸化酸素が多い状態→酸性増える
  • 睡眠時無呼吸症候群→二酸化炭素吐けない→酸性増える
呼吸性アルカローシス
  • 過換気症候群→二酸化炭素たくさん吐く→酸性減る
代謝性アシドーシス
  • 腎不全→上手に尿を排出できない(酸性の物質を尿に排出できない )→酸性増える
  • 下痢→腸液が外に出る→アルカリ性減る
  • 糖尿病ケトアシドーシス→糖尿病によりケトンが体内に増える→酸性増える
代謝性アルカローシス
  • 嘔吐→胃酸が出て行く→酸性減る
  • 利尿薬投与→尿がたくさん出る→酸性減る

 

過去問にチャレンジ

ここまで理解できたら実際の過去問にチャレンジしてみよう!

34回共通27

  1. PaCO2が上昇すると換気が増大する。
  2. 代謝性アシドーシスでは換気が減少する。
  3. 換気低下で呼吸性アシドーシスを生じる。
  4. 呼吸性アルカルーシスではPaCO2が低下する。

34回共通27

  1. ×

37回共通29

  1. 血中CO2分圧増加は呼吸を促進させる。
  2. 過換気ではCO2の呼出が多くなり、呼吸性アシドーシスを呈する。

37回共通29

  1. ×

50回PM65

  1. 正常の血液phは7.0である。
  2. 嘔吐では代謝性アルカローシスになる。
  3. 過換気では呼吸性アシドーシスになる。
  4. 呼吸性アルカローシスでは尿は酸性になる。
  5. 代謝性アルカローシスではkussmau呼吸がみられる。

50回PM65

  1. ×
  2. ×
  3. ×
  4. ×

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