肘関節の整形外科的テストまとめ

肘関節 整形外科的テスト

整形外科医や理学療法士・トレーナーは、患者さんに痛みがあった場合、どこが損傷して痛みを引き起こしているのかを知るために、あらゆる方法を使って損傷の部位を特定します。

その方法の1つが、整形外科的テストと呼ばれるもの。

この記事では、関節の整形外科的テストを紹介します。

Golfer’s Elbow test(ゴルフ肘テスト)

このテストは、肘関節内側上顆炎(ゴルフ肘)を調べるテストです。

  1. 患者さんは座位に
  2. 肘を90°屈曲し、前腕を回外
  3. 手関節背屈位のまま肘を伸展してもらい、その動作に抵抗を加える

ゴルフ肘テスト 肘

判定基準
肘関節内側に痛みが出現した場合、陽性です。

 

Cozen’s test(コーゼンテスト)

このテストは、肘関節外側上顆炎(テニス肘)を調べるテストです。

  1. 患者さんは座位に
  2. 肘を90°屈曲し、握りこぶしをつくってもらい前腕を回内
  3. 手関節を背屈位してもらい、その動作に抵抗を加える

コーゼンテスト テニス肘

判定基準
肘関節外側に痛みが出現した場合、陽性です。

 

Middle Finger Extension test(中指伸展テスト)

このテストは、肘関節外側上顆炎を調べるテストです。

  1. 患者さんは座位に
  2. 肩関節を45°~60°屈曲し、前腕を回内
  3. 手指を伸展してもらい、中指に上から抵抗を加える

中指伸展テスト テニス肘

判定基準
肘関節外側に痛みが出現した場合、陽性です。

 

Valgus Stress test(外反ストレステスト)

このテストは、肘関節内側側副靭帯損傷を調べるテストです。

  1. 患者さんは座位に
  2. 肘関節を固定し、前腕を外側方向に圧を加える

外反ストレステスト 肘

判定基準
肘関節内側に痛みが出現した場合、陽性です。

 

Varus Stress test(内反ストレステスト)

このテストは、肘関節外側側副靭帯損傷を調べるテストです。

  1. 患者さんは座位に
  2. 肘関節を固定し、前腕を内側方向に圧を加える

内反ストレステスト 肘

判定基準
肘関節外側に痛みが出現した場合、陽性です。

 

Tinel’s sign(チネル徴候)

(感度:70% 特異度:75~95%)

このテストは、尺骨神経炎を調べるテストです。

  1. 患者さんは座位に
  2. 内側上顆と肘頭突起の間にある尺骨神経溝を触診する
  3. そこを打腱器にて叩打する

チネル徴候 末梢神経

判定基準
放散痛に左右差がある、知覚過敏になっているといった場合は、陽性です。

 

* これをきっかけに、感度・特異度も理解しよう!

理学療法士 感度と特異度【世界一わかりやすい】理学療法評価における感度・特異度

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