整形外科医や理学療法士・トレーナーは、患者さんに痛みがあった場合、どこが損傷して痛みを引き起こしているのかを知るために、あらゆる方法を使って損傷の部位を特定します。
その方法の1つが、整形外科的テストと呼ばれるもの。
この記事では、肘関節の整形外科的テストを紹介します。
目次
Golfer’s Elbow test(ゴルフ肘テスト)
このテストは、肘関節内側上顆炎(ゴルフ肘)を調べるテストです。
- 患者さんは座位に
- 肘を90°屈曲し、前腕を回外
- 手関節背屈位のまま肘を伸展してもらい、その動作に抵抗を加える
判定基準
肘関節内側に痛みが出現した場合、陽性です。
Cozen’s test(コーゼンテスト)
このテストは、肘関節外側上顆炎(テニス肘)を調べるテストです。
- 患者さんは座位に
- 肘を90°屈曲し、握りこぶしをつくってもらい前腕を回内
- 手関節を背屈位してもらい、その動作に抵抗を加える
判定基準
肘関節外側に痛みが出現した場合、陽性です。
Middle Finger Extension test(中指伸展テスト)
このテストは、肘関節外側上顆炎を調べるテストです。
- 患者さんは座位に
- 肩関節を45°~60°屈曲し、前腕を回内
- 手指を伸展してもらい、中指に上から抵抗を加える
判定基準
肘関節外側に痛みが出現した場合、陽性です。
Valgus Stress test(外反ストレステスト)
このテストは、肘関節内側側副靭帯損傷を調べるテストです。
- 患者さんは座位に
- 肘関節を固定し、前腕を外側方向に圧を加える
判定基準
肘関節内側に痛みが出現した場合、陽性です。
Varus Stress test(内反ストレステスト)
このテストは、肘関節外側側副靭帯損傷を調べるテストです。
- 患者さんは座位に
- 肘関節を固定し、前腕を内側方向に圧を加える
判定基準
肘関節外側に痛みが出現した場合、陽性です。
Tinel’s sign(チネル徴候)
(感度:70% 特異度:75~95%)
このテストは、尺骨神経炎を調べるテストです。
- 患者さんは座位に
- 内側上顆と肘頭突起の間にある尺骨神経溝を触診する
- そこを打腱器にて叩打する
判定基準
放散痛に左右差がある、知覚過敏になっているといった場合は、陽性です。
* これをきっかけに、感度・特異度も理解しよう!
【世界一わかりやすい】理学療法評価における感度・特異度
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