整形外科医や理学療法士・トレーナーは、患者さんに痛みがあった場合、どこが損傷して痛みを引き起こしているのかを知るために、あらゆる方法を使って損傷の部位を特定します。
その方法の1つが、整形外科的テストと呼ばれるもの。
この記事では、足関節の整形外科的テストを紹介します。
目次
Tompson test(トンプソンテスト)
(感度:95% 特異度:-%)
このテストは、アキレス腱の断裂を調べるテストです。
- 患者さんは腹臥位に
- 膝関節を90°屈曲し、脱力してもらう
- ふくらはぎの筋肉を握る
判定基準
ふくらはぎを握った時に足関節の底屈がみられない場合、陽性です。Lateral Instability test(外側不安定性テスト)
このテストは、足関節外側の安定性を調べるテストです。
- 患者さんは背臥位に
- 足関節を内返しさせる
判定基準
健側と比較して緩みがみられた場合、陽性です。 MEMO
底屈0°での検査は踵腓靭帯、底屈位での検査は前距腓靭帯を調べることができます。
Medial Instability test(内側不安定性テスト)
このテストは、足関節内側の安定性を調べるテストです。
- 患者さんは背臥位に
- 足関節を外返しさせる
判定基準
健側と比較して緩みがみられた場合、陽性です。 MEMO
内側の緩みは三角靭帯の損傷を疑います。
Anterior Drawer test(前方引き出しテスト)
このテストは、前距腓靭帯の損傷を調べるテストです。
- 患者さんは背臥位に
- 下腿を固定し、足関節をやや底屈位に
- 足部を把持し、踵を前方へ引き出す
判定基準
健側と比較して緩みや痛みが出現した場合、陽性です。
Posterior Drawer test(後方引き出しテスト)
このテストは、後距腓靭帯の損傷を調べるテストです。
- 患者さんは背臥位に
- 足部を固定する
- 下腿を把持し、前方へ引き出す
判定基準
健側と比較して前方に緩みや痛みが出現した場合、陽性です。
External Rotation test(外旋テスト)
このテストは、遠位脛腓靭帯の損傷を調べるテストです。
- 患者さんは背臥位に
- 足関節を最大背屈位に
- そのまま足部に外旋を加える
判定基準
外旋させた時に痛みが出現した場合、陽性です。
Tinel Foot sign(足関節チネル徴候)
このテストは、足根管症候群を調べるテストです。
- 患者さんは腹臥位に
- 膝関節を90°屈曲させる
- 内果後方にある後脛骨神経を打腱器で叩打する
判定基準
痛みが足底まで放散した場合、陽性です。
* これをきっかけに、感度・特異度も理解しよう!
【世界一わかりやすい】理学療法評価における感度・特異度
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