整形外科医や理学療法士・トレーナーは、患者さんに痛みがあった場合、どこが損傷して痛みを引き起こしているのかを知るために、あらゆる方法を使って損傷の部位を特定します。
その方法の1つが、整形外科的テストと呼ばれるもの。
この記事では、手関節の整形外科的テストを紹介します。
目次
Tinel’s Wrist sign(手関節チネル徴候)
(感度:55~75% 特異度:80~100%)
このテストは、手根管症候群を調べるテストです。
- 患者さんは座位に
- 手関節のやや遠位を打腱器で叩打する
判定基準
放散痛が出現した場合、陽性です。
Phalen’s test(ファレンテスト)
(感度:60~85% 特異度:45~100%)
このテストは、手根管症候群を調べるテストです。
- 患者さんは座位に
- 両手関節を掌屈し、手背同士を押し付ける
- そのまま60秒間保ってもらう
判定基準
指に痛みや異常感覚が出現した場合、陽性です。
Ulnar Tunnel Syndrome sign(尺側手根管症候群の3徴候)
このテストは、尺側手根管(ギヨン管)症候群を調べるテストです。
- 尺側手根管の圧痛を確認する
- 第4指の鉤爪変形を確認する
- 小指球の筋萎縮を確認する
判定基準
上記3症状が確認できた場合、陽性です。
Eichhoff test(アイヒホッフテスト)
このテストは、狭窄性腱鞘炎(ドケルバン病)を調べるテストです。
- 患者さんは座位に
- 母指を握り込む
- そのまま尺屈する
判定基準
橈骨茎状突起付近に痛みが出現した場合、陽性です。
* これをきっかけに、感度・特異度も理解しよう!
【世界一わかりやすい】理学療法評価における感度・特異度
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